2009/11/29 Old PC

Old PC

Old PC : 古いPCを快適に使うにはどうすればよいか

部品の交換

SSD

  • 古いPCの場合はたいていCPUネックなので、SSDに交換してもあまり効果がないと思ったのですが、実際にやってみると、OSの起動とアプリケーションの起動がずいぶん速くなり、かなり体感アップしました。
  • ThinkPad X20 で交換した例 Debian on ThinkPad X20

HDD

  • 容量の大きなものに交換した方が、いろいろと使い勝手がよくなります。
  • 速度性能のよいものに交換した方がよいと思いますが、体感できる程の効果があるかどうかわかりません。

メモリ

  • 最大限に増設した方がよいです。

ソフトウェアの選択

ブラウザー

  • ブラウザーは重たいので起動に時間がかかる。
  • w3mなどのテキストブラウザーは軽いが、グラフィカルに凝ったページの閲覧が困難。
  • Dillo
    • 確かにすごく軽いが、多くのディストリビューションでは日本語表示が上手くいかない。Ubuntu 9.04は上手くいく。
  • Midori
    • Dilloより重たいが、凝ったページへの対応がよい。パッケージが整っているのはUbuntuくらい。
  • Arora
    • 起動も動作も軽く早い。
    • Debian でも sudo aptitude install arora でインストールできるが、バージョンはと 0.2 少し古い。
  • SkipStone
    • Puppyではパッケージマネージャーでインストールできる。軽快で日本語も問題なし。
  • NetSurf
    • Puppyではパッケージマネージャーでインストールできる。軽快で日本語も問題ないが、JabaScriptに対応してない。
  • SeaMonkey
    • 比較的軽い。アドオンもありなかなか便利。
  • Firefox
    • 起動が遅いが、多くのアドオンが揃っおり一番使い易い。軽く使う方法を検討中。
    • アドオンのSQLite Optimizer (https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/11198) を入れても古いPCではそれほど効果がない。

デスクトップ環境

  • Gnome、KDEは確かに重たい。そこでXFce4やLXDEに注目が集まっているが、古いPCではまだ重たい。
  • しかし起動後はブラウザーなどのソフトウェアの重さが問題なので、XFce4やLXDEでも実用になる。
  • flxm、Fluxboxあたりが軽くてよい。そもそもスワップが少なく、ブラウザーの起動も多少早い。
  • タブ型ウィンドウマネージャーが良さそう。awesome、dwn、wmii、xmonadあたりが良さそう。
  • awesome
    • $ sudo aptitude install awesome
    • awesomeのセッションを選んでログイン、終了は Mod4 + Shift + q
    • Mod4は既定ではWindowsキー(Super_L,Hyper_L)が割り当てられる。
    • Mod4 + Enter でターミナルが起動する。アプリケーションはコマンドで起動する。
    • アプリケーション名が分からない場合は /usr/share/menu を参照する。もしくは pdmenu のようなランチャーを使う。dzen,dmenu,9menu,apwal,などいろいろあり。
    • ThinkPadなどWindowsキーがないPCは、.awesomerc を編集し"Mod4"を"Mod1"に置換する、または空いているMod3に無変換キー(Muhenkan)を割り当てた上で.awesomerc を編集し"Mod4"を"Mod3"に置換する、もしくはMod4に無変換キーを割り当ててしまう(ログオン時に xmodmap -e 'keysym Muhenkan = Super_L' で設定)という方法が考えられる。
$ xmodmap -pm
xmodmap:  up to 3 keys per modifier, (keycodes in parentheses):

shift       Shift_L (0x32),  Shift_R (0x3e)
lock        Eisu_toggle (0x42)
control     Control_L (0x25),  Control_R (0x6d)
mod1        Alt_L (0x40),  Alt_R (0x71),  Meta_L (0x9c)
mod2        Num_Lock (0x4d)
mod3      
mod4        Super_L (0x7f),  Hyper_L (0x80)
mod5        Mode_switch (0x5d),  ISO_Level3_Shift (0x7c)

ネットブック用デスクトップ環境の活用

  • あまり効果的でない。
  • 小さいディスプレイに適したインターフェースだが、古いPCにとっては省リソースでもない。
  • Ubuntuのネットブック環境 Ubuntu
    • UbuntuのインストールはLiveCDでなく Alternate CD でインストールする。
    • UbuntuのNetbook用のデスクトップ環境はランチャーが重た過ぎて実用にならない。

ライブCDの活用

  • 起動の早さはKNOPPIXのLCAT対応の日本語版。
  • 起動後に早いのはPuppy Linux。メモリが256MBあればメモリ内で動作するのでHDDインストールよりも速く動作する。

Linux ディストリビューションの選択

OSの選択

  • Windows 98
    • インストール後のサイズは1GB弱で、現在のWindowsに比べれば省スペース。
    • しかし、セキュリティパッチ配布が終了しており、インターネット接続はさすがに危険。
    • メモリは128MB、できれば196MB以上あった方がよい。ページングが多くなれば動作が遅い。
    • メモリが十分にあってもディスクアクセスが遅く、アプリの起動はサイズが小さいにも関わらず割と時間がかかる。現在のソフトウェアに比べディスクアクセスが多いように思う。
    • Windows XPよりは起動・起動後も軽いが、Linuxより軽いというほどでなく、機能も全般に古いため、敢えて使うメリットはない。
  • Windows 98、2000、XP
    • Winodwsは周辺機器との接続性がよいことがメリットだが、快適に使うには向かない。
    • チューニングしてもたいした効果は得られない。パーツの交換以外のチューニングでは体感は変わらない。
    • インストール直後は比較的動作良好だが、段々重たくなり、古いPCでは結局実用に耐えられない。
    • Windows Updateも重たく、更新に失敗することが多い。
    • VistaやWindows 7については最新のマシン性能が前提条件なので、古いPCにはインストールすらできない。
  • Linux
    • Linuxであっても、最新のグラフィカル性能フル活用の環境にすれば重たくなり実用に耐えない。
    • ソフトウェアを選択して軽量な環境を構築すればベストな選択となる。
  • BSD系
    • デスクトップ環境ではLinuxの方が選択の幅が広い。
    • コンパイルする必要のあるものが多く、古いPCではコンパイルが遅いため不便。Linuxであってもコンパイルが多いディストリビューションであれば時間がかかる。
  • その他のOS
    • デバイスドライバで手間がかかるので大変。

ハードウェアについて

1990年代前半までのコンピューター

  • 発売当時、購入当時のソフトウェア環境を温存して使用するのがベスト。その方が楽しいと思う。(特に1990年以前のコンピューター)
  • 1990年代前半のコンピューター
    • CPUはi386、i486、出始めのPentium、メモリ容量は8MBや16MB、ハードディスクは50MBから200MBあたり、CD-ROMドライブやLANカードは標準ではない。
    • DOS/Vパソコン、WIndowsであれば3.1やWindows95が動作していた機種だが、パーツの入手が困難なのでグレードアップはほぼ無理。ずっしり重いものが多く取り回ししにくい。
    • LANカード、USBポート、カラーディスプレイ、CD-ROMドライブすら標準的でない時代だったので、最近のソフトウェアを動作させるのは困難。無理して動作させてもハングアップが多くて実用的でない。
    • 1990年以前と同様に当時の環境で使うか、フロッピーディスクで起動できるソフトウェアを使う方が便利で面白いと思う。
    • マウスをあまり使わないようなもの、テキスト文書を書く、古いゲームなど。コンパイルは遅いので開発には非効率。

1990年代後半のコンピューター

  • Windows98がプレインストールされていたような機種は何とか使えるようにしたい。
  • CPUはPentiumやCeleron、メモリは64MBくらいが標準、ハードディスクは10GBくらい。10ギガビットくらいのLANカード、モデムがついており、USB1.1、ノートPCならPCカード(PCMCIA,CardBus)インターフェースがある。
  • メモリ増設
    • できる限りした方がよいが、その機種の最大メモリ容量にすればメモリがボトルネックになることはほぼない。少なくとも128MB、256MB、320MB、512MBなどにするとよい。
  • ハードディスク交換、増設
    • IDEのディスクは現在でも入手できるので、できれば60GBくらいになるようにしたい。
    • Disk I/O よりも CPU 性能がネックになることが多い。
    • SSD に換装すればOS起動、アプリケーションの起動は速くなる。
  • USB2.0インターフェース(PCカードなど)
    • USB1.1は遅いのでUSB2.0が使えるようになれば、外付けのいろいろな装置を繋ぐことができる。DVDドライブ、外付けハードディスク、スキャナーなど。プリンターやスピーカーはUSB1.1でも足りる。

古いPCへのDebianインストールメモ

--y(2009-06-21)

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