2007/02/20 カセットテープ音源のMP3化

カセットテープ音源のMP3化

1. 概要

1.1. 動機、目的

  • カセットテープの音楽をiPodなどMP3プレーヤーで聴きたい。
  • カセットテープ音源が劣化する前にデジタル化したい。

1.2. 選択した方法 (Roland EDIROL R-1を使う)

  • Roland EDIROL R-1 (WAVE/MP3レコーダー)で録音する。
  • CFカードに録音され、PCにファイルをコピーすれば完了。
  • マイク内蔵の小型録音機で、楽器練習や自然の音を録音できる機械だが、LINE IN端子がありオーディオ機器としても利用できる。非常に優れた製品。http://www.roland.co.jp/products/dtm/R-1.html
R-1.jpg 真ん中右のジョグダイヤルにてメニュー操作を行う。INPUTレベル調整は左側面にある。

2. MP3化方針

2.1. カセットデッキとMP3録音機を接続する方法

  • お奨め方法。
  • 非圧縮PCM録音、MP3録音ができる小型録音機を用意する必要があるが、作業効率を考えると最もお奨め。機器は上記の通りRoland EDIROL R-1を選定した。実売39,800円(2005年当時)

2.2. カセットデッキとPCのライン端子を接続する方法

  • PCにライン入力端子が備わっている必要がある。
  • PCのサウンドボードの入力端子(LINE IN)を使って取り込む。(カセットデッキとPCを接続する)
  • 録音ソフトはフリーウェアを使う。
    • SoundEngine Free
    • iTunes、RealOne、など
  • WAVE形式で保存されるので、「午後のこ~だ」などでMP3変換する。

2.3. カセットデッキとPCをUSBオーディオインターフェースを介して接続する方法

  • USBオーディオインターフェースが必要だが、手順は上記のライン入力と同じ。
  • USBオーディオ装置でエンコードする場合は音質面でライン入力よりは有利。
  • 録音先はPCのハードディスク。基本的にはWAVE形式で保存される。録音ソフトによっては逐次MP3化するものもあるかも知れない。

2.4. ハードディスクDVDレコーダー(録画機)を使う方法

  • 音声だけライン入力録音することはできると思います。
  • MP3化するためにはPCにデータを移す必要があるが、録音データを取り出すことが難しい。レコーダーとPCを再度ラインで接続するならば上述の方法と変わらない。
  • 一旦DVD-RWに記録してPCにコピーする方法も考えられるが音声だけ抜き出すのは難しそう。ならばDVD-Rに記録してそのまま再生するか。

2.5. 効率的な方法の検討

  • 録音時間(作業時間)
    • アナログ音源は等速でしか取り込めないので、PCを使う方式の場合、録音中はPCを占有してしまう。
    • USBオーディオインターフェースを使う方法が一般的によく紹介されるが、上述の通り、録音データはPCのハードディスクに逐次書き込みされるため、実質的にダビング中はPCが占有される。
    • カセットテープが少量の場合は実用的であるが、大量の場合は不便である。
  • WAVE形式で一時保存することの難点
    • PCのハードディスクにWAVE形式で保存する場合、MP3化は午後のこ~だで高速に変換できるが、一時的に保存されるWAVE形式ファイルサイズが大きい。
  • 音質
    • 高音質を望む場合はUSB接続のオーディオインターフェース(Roland UA-4FX、UA-1Xなど)を使う方がよい。
    • PCのCPU性能や内部ノイズの影響は多少ある。(普通に聞くにはわからない程度)
  • 結論
    • 録音にはPCを使わない方法がよいので機器を探す。
    • Roland EDIROL R-1 (WAVE/MP3レコーダー) ※現在は後継機のR-9がある。実売38,000円程度やや高いかも知れないが値段分の価値はあると思う。
    • Roland R-4 (4chレコーダー、ハードディスク)
    • TEAC TASCAM CC-222MKII (CD-RWレコーダーとカセットデッキ一体型)、など
    • 楽器メーカーのものはマルチトラック録音、ミキサー機能があり、コンピュータデジタル録音という感じ。ハードディスク保存できる機器が多い。
    • オーディオメーカーは音質重視でCD-R、DVD-Rへの保存が多い。
    • カセットテープの数が多い場合はハードディスクかメモリカードに保存できるものが便利。

3. MP3化の実施

3.1. 準備

  • CFカード (コンパクトフラッシュ・メモリー・カード)
    • R-1に付属のCFカードは64MB、これだとMP3 128kbpsで64分、WAVE 24bit/44.1kHzでは3分なので1GB程度のCFカードを別途準備する。
  • 機器接続
    • 普通にカセットデッキとR-1を接続する。
    • R-1からの出力はPHONO端子となる。アンプに出力する場合はこれで。
    • R-1の電源はACアダプターか電池で取る。

3.2. 録音実施

  • 録音形式
    • 音質重視ならWAVEだろうが、iPodで聞く想定なのでMP3 128kbpsか192kbpsで録音した。
  • 録音レベル
    • レベル調整が可能。最大に近いところでも大丈夫。
    • 入力リミッターがあるのでONにした。
    • レベルメータを表示させ確認することもできる。
  • トラック分割
    • 3秒無音を検知するとファイルを分ける機能をONにした。
    • 現代音楽なと無音部分がある曲では意外なところで分割されるためOFFの方がよい。
    • ファイル名は自動連番してくれる。
  • 録音
    • ダブルデッキで連続再生すれば効率よく録音できる。
    • MP3 128kbpsであれば17時間くらい録音可能。
    • カセットテープは一度早送り巻戻しを行った方がよい。長らく使ってないテープは音が不安定になるので。
    • High Position(MetalやCrO2)に比べNormalテープの劣化はやはり大きい。デジタル化は早めに。

3.3. PCへの転送

  • CFカードで運ぶかUSB接続が可能。

3.4. PCでの編集

  • Windows Media Playerなどで内容確認。
  • 曲が上手く分割されていない場合は「mp3DirectCut」で分割する。聞きながら波形を確認できる。
  • アーチスト名を入力する。
    • エクスプローラでファイルのプロパティを開き、MP3のタグ情報を入力する。複数ファイル同時に開くことができる。
    • iTunesであってもCDのように曲目を見つけてくれない。
    • アーチスト名があれば、iTunesに取り込む際にMy Musicフォルダ内にアーチスト名のフォルダが作成されファイルを移動してくれる。
  • 曲順や曲名の入力はiTunesで入力する。
  • その他のタグ情報も読むところが異なるところもあるので必要ならiTunesで入力する。

3.5. 改善したいところ

  • 倍速録音。できればいいな。
  • 曲名入力
    • アルバムであれば"All Music Guide"などで検索しコピー&ペーストする。(これでも面倒ですね)
    • ラジオから録音したものなどは自分でタイプするより他ない。
    • 結局、カセットレーベルやメモを残しておいて、知りたいときに調べることができれば事足りた。

参考リンク

Roland R-9(Roland R-1の後継機)

Roland R-1

その他の小型録音機

楽器店

アナログ音源デジタル化

その他

--(y:2005-11-19)

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